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グレイテスト・ショーマン

ミュージカル

「グレイテスト・ショーマン」は、「ラ・ラ・ランド」の音楽家チームが手がける作品ということもあり、
公開時の日本での注目度も高かった。
そして公開後は、「ラ・ラ・ランド」より良かった!とか、
ミュージカル映画としての比較みたいなこともあちこちで言われていたっけな。
皆、比較するの好きだよね~~。

まあ、そんなことはいい。
食べ頃シネマ的には、前回、番外編でシルク・ド・ソレイユの『キュリオス』を観て、ビバ!サーカス!的盛り上がりを引っ提げて、
「グレイテスト・ショーマン」をセレクト。

これは、1800年代中盤、ショービジネスで成功をおさめた実在の人物、P.T.バーナムの生涯にヒントを得て生まれた物語。
彼の伝記映画ではない。

少年時代、仕立屋の息子として貧しい暮らしを送ったバーナムは、父の出入り先のお屋敷の娘、チャリティに恋をした。
二人はやがて結婚。(やがてと書いたが、映画ではここまで一気!)
二人の娘に恵まれた。
職を失ったバーナムが思いついたのは奇妙なものを展示する<バーナムのアメリカ博物館>。
それはやがて、ユニークな人たちが出演するショーへと広がりを見せて行く。

夢を現実にするために動き出した時のバーナムの行動力はすごい。
パチパチと弾けるような明るさと華やかさがあって、まぶしい。
こういう人って現実社会にもいる。
その行動力はまぶしくて、うらやましくもあるから、ちょっと引いた目で見てしまいがちになる。
でもこの映画はそれを音楽、歌、パフォーマンスを加えたスピード感で見せていて、観ているものをザバッっと救いながら
その世界に巻き込んでくれる感じがあってありがたい。

低身長の親指トム将軍は、人目がつかないように暮らしていたけれど、バーナムはそんな彼をザバッと引き込んだ。
ヒゲの生えた女性歌手レティには、ビジュアル以上に魅力的な歌声を披露させて、ザバッと引き込む。
ユニークであることを売りにするのだけど、それはとても策略的なのだけど、
そういうこともひっくるめてザバッとだ。

では食べ物も豪快に、まるごとスイカを用意!
中身をザバッとくり抜いて器にしたら、円形のステージのようではないか!
そこにいろいろなフルーツを入れちゃおう。メロン、オレンジ、スイカ、チェリー、パインやブルーベリーも。
果汁もいろいろ、形が崩れてもへっちゃら、食感のおもしろいゼリーや白玉を入れてもいい。
そしてサイダーをシュワーっと注ぐ。
グレーテスト・ショーが器の中で弾ける感じがいいじゃない。
レードルですくって、みんなでシェアしながら食べたら、絶対楽しいよね。

さて、物語はといえば、バーナム、彼の家族、バーナムのビジネスパートナーとなる
フィリップやショーマンたちを巻き込み、
成功と栄光の先の不和や挫折と、目まぐるしく展開していく。
目まぐるしくてもそのストーリーを追っかけていけるのは、音楽の力なのかもしれない。
いや、それだけじゃない。
揺るぎなくその根底に、人間たちの生きる強さとか、つながる力があるからなのだろう。

カラになったスイカの器に、残った赤い果肉をスプーンで削って食べてみよう。
色ほど甘味はなくて、食べなきゃよかったと一瞬後悔するかもしれない。
でも、いろんなフルーツの味がじわっと染みてて、悪くない気もする。

それって、「グレーテスト・ショーマン」を観終わったときの感覚になんだか似ているような。
(Kuri)

映画公開当時の拙レビューもよかったら・・・・・・

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