フラガール

By tabecine, 2013年10月11日

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そして、“日本のハワイ”と言えば、鳥取の羽合や鹿児島の指宿などもあるけれど、
やはり福島県いわき市のハワイアンズ。
ハワイアンズより、ある世代から上の方には“常磐ハワイアンセンター”の方が馴染み深いかもしれない。

日本にまだ銭湯はたくさんあったけれど、
天然温泉や健康ランドのような温浴施設は、まだまだこれほどなかった、昭和40年を舞台にした
映画「フラガール」

閉鎖に追い込まれる北の炭鉱町に、常夏の楽園ハワイが誕生するという。
目玉は、年ごろの女性たちで結成するフラダンスチーム。
フラガールと名付けられた彼女たちは、都会からやってきた訳ありの美人ダンサーの元で
フラダンスの熱血指導を受け、オープンの日に向け練習を重ねていく。
その熱とは反対に、土地の人たちは新しい施設にも、彼女たちにも冷たい視線を注ぐが……

全編を流れるジェイク・シマブクロの音楽、
蒼井優と徳永えりが演じる紀美子と早苗の友情、素朴さとキラキラした眼(まなこ)。
しかし、夢物語だけでは生きられない現実や
北の地の厳しさも、大げさではなく響く。
それは公開当時から7年の月日が流れてもなお、響く。

だから「フラガール」を見ながら、目の前に並べたいのは、
ハワイア~ンな食べ物ではなく、
冷凍みかんとほうじ茶をオススメしたい。

旅先の列車内か冬場のこたつが似合う冷凍みかん。
冷凍みかんには高級なアイスやシャーベットでは味わえない
何か忘れてはいけないんじゃないかと思える味わいがある。
ほうじ茶もそうだ。
出来ればお寿司やさんの湯呑みみたいな、大き目の湯呑み茶碗に注ぎたい。

そして冷凍みかんをむいて冷たくなった手をじんわり湯呑みで温めよう。
そのじんわり加減が、「フラガール」を見終わった時の温かさに似ている気がするから。
(Kuri)