無理難題を突きつけられ、いよいよ困った、さあどうする?
でもいろいろな奇跡が起こって、一件落着。
「なぁんだ」と言いながら、そんなストーリーにホッとしたりするものだ。
でもそれがあまりにも奇跡的過ぎると、
「じゃああれっていったいなんだったのよ?」ってことになる。
「超高速!参勤交代」は、磐城国湯長谷藩の藩主・内藤政醇が、
藩の金山を目当てに領地召し上げをたくらむ老中・松平信祝の企てで、
戻ったばかりの参勤交代を5日のうちに再び江戸へと命じられる、
そんなー、トホホーなことにブーブー言いつつも家来たちと立ち向かうストーリー。
ロールプレイングゲーム並みに、忍びの者やらなんやらが妨害してくるし、
深キョン演じる訳あり女郎を連れて行くことになったりと、いろいろある。
では、江戸までの時間も限られていることだし、
食べものはサラサラといけるものにしよう。
映画のキーとしても登場する大根の漬物、または冷蔵庫の隅に余っているかもしれない
漬物を細かく刻んで、
おかかやら、ミョウガやら、青ジソなんかがあればどれも刻んで冷飯にオン。
お茶か出汁をかけて、サラサラの冷やし茶漬けとまいりましょう。
途中、一行は結構戦います。
内藤さんは抜刀術に長け、強いんだわぁ。
ご家来衆も、「あれ?これ、るろうに剣心だっけ?」と思うほどのワイヤーアクション。
ちょっと盛り込みすぎじゃない?と思わなくはないけど、「なぁんだ!」にならないのは、
彼らが難題に直面する時に、ちゃんとどうしようかと悩み、考えていること。
金がなければ知恵を絞れとばかりに。
考える担当は西村雅彦さん演じる湯長谷藩家老の相馬兼嗣。
そして導き出した策が、奇跡や予定調和にならないのは、
結局大半が自らの足を使うことだからなのだ。
素朴な大根の漬物の味を誇り、
民百姓の暮らしを護りたい士たちが、足腰使ってクリアしていくさまは、
胃もたれしなくていいよね。
冷やし茶漬けも胃もたれしないからいいよね。
それにしてもなかなか豪華な役者陣。
同じ面子で笑いのないザ・時代劇も見てみたい。
(Kuri)
食べシネでも利用中!