さあ、「男はつらいよ」の登場だ!!
当然、この国民的映画を語るなら、第一作からみなきゃあ、はじまらない!!
安心して観られる邦画のトップを何年間も独走していた? フーテンの寅さん。
すべてはここからはじまったのだから。
20年ぶりに生まれた町、葛飾柴又に戻ってきた寅さんこと車寅次郎。
幼い頃に別れたきりの妹・さくらは、兄の出現を心から喜んだ。
結婚適齢期のさくらに持ち上がった見合い話。
兄として見合いの場に同席する寅次郎だったが・・・・・・。
さくらの見合いはどうなる? 結婚できるの、出来ないの?
そして寅さんにも芽生えちゃった恋の行方は?
笠智衆演じる御前様が、記念写真を撮るときに真面目~に発する「バター」とか、
森川信演じるおいちゃんの、「バカだねぇ~寅は」なんて言いながら、すぐ胃薬欲しがっちゃうとことか、
「あぁ、これね、これなのね」のオンパレード。
「男はつらいよ」を見ながら、幼い頃、寅さんが好きじゃないと身内が言っていたことを思い出した。
理由は、「フーテンなのに、なんだかんだと周囲をかき回し、それでもみんなに愛されてる感じがずるい」という
ものだった。
真面目にコツコツ働いていた当時の生活環境を思えば、まぁ、そう毒を吐きたくなるのもわからないではない(笑)。
でも、それは同時に、映画の中の寅さんが、寅さんとして私たちの中にしっかり存在していた何よりの証、
なのだよなぁと少しわかった気がした。
そんなわけで、
いろいろやらかす寅さんに向かって、思いっきりツッコミを入れながら見ていいんだ。
焼き鳥でもつつきながら、「ったく、寅さんって迷惑だよね~」とか、
「さくらもさくらだよ・・・・・・」とか、「ぜ~ったいうまくいきっこないさ!」みたいにね。
焼き鳥は、月見をつけて上品にいただくつくねや、こ洒落たプチトマトのベーコン巻きなんてぇのはやめとくれよ。
皮、モモ、ネギマあたりをタレでいただこうじゃないの。
皿のフチの七味をつけてね。
1969年にはじまった「男はつらいよ」は、ご存知主演の渥美清さんが亡くなるまで、
実に48作が製作された。
焼き鳥が食べたくなったら、寅さんでも見るか。
いつでもふらっと帰ってくる寅さんみたいに、いつでもふらっと、ツッコミ入れながら見ていいはずだもんね
(Kuri)